このような訴えを持ち、当院に来院される患者さんは少なくありません。例えば、以下のようなケースをご覧下さい。
歯の溝に虫歯が疑われます。しかし、削らなければいけないかどうかを判断するためには、この虫歯の深さや範囲を出来るだけ正確に診断することが必要です。
当院では4種類のデジタル虫歯診断器を用意し、できるだけ正確に虫歯を診断し、さらに患者さんにもその診断が視えるようにしています。
その一つとしてケスラースカムという最新虫歯診断器があり、これは画像と数値の両方で示すことができ、より正確でより患者さんにとっても分かりやすく虫歯の診断を視て頂くことができます。
虫歯の深さと範囲を画像上で色と数値で表すことができます。赤く表示され数値が1.5以上の部位は、明らかに再石灰化の期待できない進行虫歯だという判断ができます。
このような患者さんのご希望に沿えるように、当院ではドリルで削らず、飛ばして殺菌する方法を提案できます。その実際を以下に示します。
実際にアクアカッターで虫歯を飛ばしている様子です。ラバーダムシートをして、当該歯以外を保護します。
表面を飛ばすと、深部への虫歯の広がりが、より視えてきました。
かなり飛ばしましたが、まだ明らかに虫歯が残っている事が分かります。
肉眼的には、大体の虫歯は取りきった状態だったのですが、この画像検査ではまだかすかに虫歯が残っていることが分かります。もう少し飛ばすことにしました。
虫歯をすべて取りきった状態です。
確かな根拠をもって、虫歯は全て取りきれたと判断することができますし、患者さんにも確認して頂けます。
虫歯をすべて取りきった後の肉眼的画像です。
虫歯を取りきれていることを画像で確認していますが、もしも残っている虫歯菌がいたとしてもこれで殺菌することができますのでより確実です。
虫歯を飛ばし、殺菌した部分は身体に優しい材料で修復し、再発防止のためにコーティングします。
以上で、治療終了です。
麻酔はしていませんが、ほとんど痛みもなく終了しました。
進行虫歯でも麻酔をせずに痛みなく、確実な治療ができました。
できるだけ削られたくないという患者さんでしたが、治療結果に大変満足して頂けました。