歯は骨に直接固定されているわけではなく、歯の側の繊維と骨の側の類似の繊維が相互に絡まって固定されています。ハンモックのような構造が、歯周靭帯と呼ばれるものです。抜歯されるときに、この靭帯が取り除かれないと、正常な治癒が起こらず、結果として穴が残ります。この穴はキャビテーションと呼ばれます。
1966年にアメリカで行われた調査では、抜歯された691例のうち77パーセントにキャビテーションがあったか、完全に治癒していなかったかのどちらかだったとのことです。親不知がいちばん治癒しにくいところで、354例中実に313例にキャビテーションが見られました。キャビテーションは見つけるのが非常にむずかしいものです。日本では、その存在すらあまり知られていません。
このキャビテーションは数ミリから数センチメートルあります。キャビテーションの中にあるものは生体にとって非常に毒性がありますが、幸いなことに、この部分の血液の循環は非常に限られているため、毒素の体内への侵入には時間がかかります。キャビテーション内の毒素が病気の原因になることがありますが、ほとんどの場合は最初に歯の治療をした日からかなりたって異常に気がつきます。
人によってはすぐに反応を起こす場合もあります。キャビテーションの毒素によって引き起こされる病気には多発性硬化症やルーゲーリック病などの自己免疫疾患が多く見られます。キャビテーションの部分をきれいにすることによって、自己免疫疾患が改善されることはめずらしくありません。
根治療したすべての歯が感染しているとは限りませんが、キャビテーションがある場合は、100パーセント毒素の存在が認められます。
根管治療を行った歯を失活歯といいます。
根管治療とは,歯髄が損傷を受けた際、歯髄を除去した後、根管を消毒し、充填することです。虫歯がひどくなった時に歯の神経を取るといいますが、その時の治療のことです。根管治療については、アメリカ歯科医師会の元調査部長で歯科医師であったウェストン・プライスのの研究が有名です。同氏によると、腎臓及び心臓を患っている患者に根管治療をした歯がある場合、その歯を取り除くと、ほとんど場合それらの疾患は治癒するというのです。さらに興味深いのは、その抜かれた歯を動物の体内に挿入すると歯を抜かれた患者と同じ病気がその動物に生じるというのです。失活歯の歯質は細菌や消毒剤によって汚染されています。
アメリカの急進的な歯科医師の中には、根管治療をした歯は抜歯すべきであると主張する人がいますが、根管治療をした歯を抜くべきか否かは抜歯以外の方法(ホメオパシー)で害を取り除くことができるかどうか、よく吟味した上で決めるべきでしょう。これもEAVで測定することにより判断することができます。
>>EAVについて
|